※ほぼ自分用メモです。「修理する権利(Right to Repair)」の流れで、自分のPC選びや運用がどう変わるかだけをざっくり整理。
1. いま何が起きているのか(ざっくり)
- Microsoft Store で Surface Pro / Surface Laptop の純正修理部品が個人でも購入できるようになっている。
- 画面、スピーカー、カメラ、バッテリ、外装カバーなど、今までメーカー送り前提だった部品が単品で買える。
- 公式の修理マニュアル(サービスガイド)も公開されていて、「どこをどう外すか」がちゃんと見られる。
- 背景には、EUや米国で進んでいる「修理する権利(Right to Repair)」の法整備がある。
ざっくり言うと、今までの「壊れたら買い替え」が当たり前だったノートPCの世界に、“直して使う”という選択肢が正式に戻りつつある段階。
2. 自分が実際にできるようになること
2-1. Surface でできること(主に保証切れ後)
- Microsoft Store で、対象機種の純正部品を単品購入できる。
- サービスガイドを見ながら、自分で or 街の修理屋さんで部品交換ができる。
- SSD
- バッテリ
- キーボード / パームレストユニット
- スピーカーや一部の外装パーツ など
- iFixit などの公式パートナー経由で、対応する工具セットも手に入りやすい。
要するに、保証切れ後に「本体ごと交換」ではなく、部品代+作業だけで延命できる可能性がかなり上がったという理解でOK。
2-2. PCを買うときの「見るポイント」が増える
今後は、スペック以外にこんな視点を足しておくと良さそう。
- SSDやメモリがユーザー交換前提(CRU扱い)になっているか。
- 裏蓋が普通のネジで開くか、封印シールだらけか。
- メーカーがサービスマニュアルや部品リストを公開しているか。
これまでの「スペック・価格・重さ」だけの比較から、「修理のしやすさ(=寿命の伸ばしやすさ)」も含めて選ぶ感じにアップデートするイメージ。
2-3. 街の修理屋さんやサードパーティを味方にできる
- メーカーが純正部品とマニュアルを出してくれると、街の修理屋さんも“闇分解”ではなく、正式な手順で修理しやすくなる。
- その結果、
- 正規修理より安い見積もりの選択肢
- データを消さずに部品だけ交換してもらう選択肢
2-4. 中古・リファービッシュPCの価値が上がる
- 部品供給とマニュアルがあると、
- 「バッテリだけ換えて再販売」
- 「SSDだけ新品にして再利用」
- ユーザー目線では、
- 中古ビジネスノート+バッテリ交換
- 信頼できる再整備PCを「消耗品」ではなく「長く使う道具」として選ぶ
3. 逆に、まだできないこと・注意しておくこと
3-1. 日本では法整備はこれから
- EUは「修理する権利」関連の指令が決まり、2026年前後までに各国で法律に落とし込み予定。
- 日本は、現時点では明確な「修理する権利」法制はまだない。
- 日本でSurface部品が買えるのも、「日本が先頭を走っている」というよりは、グローバル施策がそのまま来ているイメージ。
つまり、今のところはメーカーの方針次第の部分が大きい段階で、「権利」として完全に守られているわけではない。
3-2. 保証期間中の自己分解は基本NG
- CRUとして指定された部品(例:一部SSDやメモリ)以外を触ると、メーカー保証が切れる可能性が高い。
- 封印シール付きのネジを外すと、ほぼ確実に保証対象外になる。
自分用ルールとしては、
- 保証期間中:できるだけ正規修理を使う
- 保証切れ後:自己修理 or 街の修理屋さん+純正部品
くらいの線引きで考えておくと、余計なトラブルを避けやすそう。
3-3. 構造的に難易度が高い機種もある
- Surface Laptop 系:裏蓋ネジで開けられるので、まだ現実的な難易度。
- Surface Pro 系:画面が強力な両面テープで固定されていて、割らずに剥がすにはかなり技術がいる。
「部品が買える=自分で簡単に直せる」ではないので、最初から無茶はしない。
- 事前に動画・マニュアルをよく確認する。
- 不安なら、最初は街の修理屋に任せて様子を見る。
4. 自分向けの結論メモ
今までの前提:
- 壊れたら「高いメーカー修理」か「諦めて買い替え」の二択に近かった。
これからの前提:
- Surface のように、純正部品が普通に買える機種が増えてくる。
- SSDやバッテリを交換して延命前提でPCを運用するスタイルが現実的になる。
- ノートPCを選ぶときは、
- スペック(CPU / メモリ / SSD)
- 価格・重さ・バッテリ持ち
- 修理のしやすさ(部品供給・マニュアル・構造)
なので、将来の自分へのメモとしては、
「次にノートPCを買うときは“修理しやすさ”チェックを必ず入れること」。
それだけでも、数年後の「突然の故障で全部買い替え」のダメージはだいぶ減らせそう。
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