予算別で始めるゲーム実況配信ガイド|0円〜10万円でどこまでできる?

「ゲーム実況をやってみたいけど、お金はいくらかかる?」「とりあえず最低限で始めて、あとから機材を足していきたい」──そんな人向けに、 0円から10万円クラスまでの予算別・ゲーム配信スタートガイドをまとめました。
この記事1本で、「今の自分の財布事情なら、どのレベルまで狙えるのか」がイメージできるようになります。

ゲーム実況を始める前に決めておきたいこと

予算の話に入る前に、まずは次の3つだけ決めておきましょう。ここが曖昧だと、せっかくお金をかけても「思っていたのと違う…」となりがちです。

  • どこで配信するか:YouTube/Twitch/ニコニコ動画 など
  • どのゲーム・ジャンルをメインにするか:FPS、対戦ゲーム、RPG、ストーリー実況 など
  • 顔出し・声出しをするか:声だけなのか、カメラも使うのか

同じ「ゲーム実況」でも、スマホ1台でサクッと始めるライト層から、PC+キャプチャ+デュアルモニタの本気構成まで、要求される機材レベルはかなり違います。 ここからは、よくある4つの予算帯に分けて、どこまでできるかを見ていきます。

0円〜5,000円:手持ちだけで「まずやってみる」コース

「とりあえず雰囲気だけでも掴みたい」「続くか分からないから、最初はお金をかけたくない」という人向けのコースです。

この予算でできること

  • スマホ1台+無料アプリでの配信(YouTubeアプリの配信機能など)
  • PS5などのコンソールに備わっている配信機能を使った実況
  • マイクはスマホ内蔵 or ゲーム機付属のヘッドセット

5,000円以内で揃えたいプラスα

0円スタートでもいいですが、快適さを考えると、このあたりを優先すると「見やすさ・聞きやすさ」が一気に上がります。

  • スマホ用簡易スタンド/三脚
  • 顔や手元を明るくするリングライト(安価なものでOK)
  • ケーブル類(延長ケーブル・変換アダプタなど)

この段階で意識しておきたいこと

  • 画質よりも「音が割れない・小さすぎない」ことを優先
  • 配信のテンポや話し方を掴む「練習期間」と割り切る
  • 反応が少なくても凹みすぎない――まずは慣れが大事

3万円前後:聞き取りやすい「音質重視」コース

「スマホや付属マイクの音がイマイチ」「ちゃんと聴きやすい声で配信したい」という人は、まずマイク中心に3万円クラスの投資を考えるとバランスが良いです。

3万円コースのおすすめ構成

  • USBコンデンサーマイク(1〜1.5万円クラス)
  • マイクアーム(机に挟むタイプ)
  • ポップガード/ウインドスクリーン
  • 必要に応じて、シンプルなモニターヘッドホン

なぜマイクが最優先なのか

配信を見ていると、視聴者が離脱する大きな理由のひとつが「声が聞き取りづらい」ことです。 多少の画質の粗さは我慢されても、ノイズが多い・音量が小さい・こもっている、といった音の問題はストレスになりやすく、 再生時間にも直結します。

将来の拡張を意識した買い方

  • 最初は扱いやすいUSBマイクから始める
  • いずれ本格的なオーディオインターフェイス+XLRマイクに移行する余地を残しておく
  • マイクアームやポップガードは、グレードアップ後もそのまま使えるものを選ぶ

5〜7万円:見栄えも整える「カメラ+ライト」コース

「声だけでなく、画面ももう少しちゃんと見せたい」「顔出し配信にも挑戦したい」という段階なら、 Webカメラとライトを足す5〜7万円コースが現実的です。

5〜7万円コースのおすすめ構成

  • 3万円コースで紹介したマイク周り一式
  • フルHD/60fps対応のWebカメラ
  • リングライト+簡易レフ(顔の影を減らす)
  • 必要なら背景を隠す簡易背景スクリーン

見栄えを良くするポイント

  • 画質そのものよりも「明るさ」と「構図」を優先する
  • カメラ位置は目線より少し上、画角は頭〜胸あたりが映るくらい
  • 背景がゴチャつく場合は、ぼかす or スクリーンで隠す

このクラスまで来ると、視聴者からは「ちゃんと配信やっている人」という印象を持たれやすくなり、 コラボや案件の声が掛かる土台にもなってきます。

10万円〜:本気で伸ばしたい人の「ガチ配信」コース

「将来的に収益化したい」「ゲーム実況を半分仕事としてやっていきたい」という人は、10万円〜の本格構成を検討する価値があります。

10万円クラスで狙える構成例

  • 配信に十分なスペックのPC(またはゲーミングPC)
  • 家庭用ゲーム機のためのキャプチャボード(外付け or 内蔵)
  • デュアルモニタ構成(ゲーム画面+配信管理画面)
  • オーディオインターフェイス+XLRマイク
  • 有線接続の安定したネット回線(光+LANケーブル)

このクラスで意識したいポイント

  • ライブ配信だけでなく、録画 → 編集 → ショート動画化まで見据えてスペックを選ぶ
  • 「全部一気に揃える」よりも、優先順位を決めて段階的に強化する
  • 収益が出始めたら、そこから次の機材に再投資していくサイクルを作る

どの予算帯でも共通の「ソフトと設定」の基本

機材のグレードに関わらず、配信ソフトの設定は共通の考え方で押さえておくとスムーズです。代表的な例としては、OBS Studioなどの無料ソフトがあります。

  • 解像度:フルHD(1920×1080)が理想。PCスペックに不安があれば720pから。
  • フレームレート:動きの激しいゲームは60fps、そうでなければ30fpsでもOK。
  • ビットレート:回線速度にもよりますが、まずは3,000〜6,000kbpsを目安に。
  • 音量バランス:ゲーム音とマイク音がケンカしないよう、配信テストで必ず確認。

いきなり完璧を目指す必要はありません。「配信 → 見返す →少し直す」を繰り返すことで、 自分の環境に合った設定が自然と見つかっていきます。

視聴者を増やすための小さな工夫

どんなに機材にお金をかけても、誰にも見られなければ意味がありません。予算とは別に、次のような「工夫」も意識しておきましょう。

  • 配信時間をある程度固定して「この時間に行けばいる人」になる
  • 1配信につき「見どころ」や「名場面」を切り抜いて、ショート動画としてSNSに投稿
  • チャットのコメントにはできるだけ反応し、常連さんを増やす
  • 同じゲーム・近い規模の配信者と軽めのコラボから始めてみる

機材はあくまで「見てもらったときにガッカリされないための土台」です。 視聴者との距離感や会話の雰囲気は、お金では買えない部分なので、ここも意識して育てていきたいところです。

機材投資をどう回収する?収益化の考え方

本気で続けるつもりなら、どこかのタイミングで機材投資を「回収する」イメージも持っておくと安心です。

  • 配信プラットフォームの広告収益(条件を満たせばオン)
  • 投げ銭・サブスクなどの視聴者からの支援
  • 紹介したゲームや機材のアフィリエイト
  • 配信以外の仕事(ナレーション、企画協力など)につながるケースも

とはいえ、最初から「絶対に元を取らなきゃ」と力みすぎると、肝心の配信が楽しめなくなります。 0円〜5,000円コースで感触を掴みつつ、3万円 → 5〜7万円 → 10万円〜と段階的にステップアップしていくのが、 現実的で続けやすいルートです。

まとめ:今の予算で「一歩目」を決めよう

ゲーム実況配信は、0円でも始められるし、お金をかけようと思えばいくらでも上がある世界です。 大事なのは、「今の自分の予算と生活スタイルに合ったレベル」から始めること。

  • 0円〜5,000円:スマホやコンソールの配信機能で「まず試す」
  • 3万円前後:マイク中心に揃えて「聞きやすい配信」に
  • 5〜7万円:カメラ+ライトで「見栄え」も整える
  • 10万円〜:PC+キャプチャ+デュアルモニタで「本気で伸ばす」土台を作る

どの予算帯から始めてもOKです。むしろ大事なのは、続けながら少しずつ改善していく姿勢の方。 気になる予算帯を見つけたら、今ある機材と照らし合わせつつ、自分なりの「一歩目」を決めてみてください。

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